エンディングイメージ曲:KOKIA「そら」
<登場人物達、その後の設定>
蒼太(17)
身長177㎝。少年期と同様、比較的落ち着いた青年に成長。昔ほど何かに飛び込むような勇気は無いと思っている。
花那(17)
身長160㎝。走る才能を物凄く伸ばした。インターハイ優勝で運動部からは憧れの的。本人はただ自由に走りたいだけ。
誠司(17)
身長177㎝。最近は爬虫類カフェが増えてきて嬉しい。エキゾチックアニマルも好きになってきた。蒼太とは今でもよく遊ぶ。
手鞠(17)
身長154㎝。中学高校と女子校で穏やかに過ごしている。自分の意見は臆せずに言えるようになった。
柚子(18)
身長161㎝。IT機器にはそれなりに強いが、素人の範囲は超えない。万が一の時に受験が枷になるのが嫌で指定校推薦を取った。
コロナモン
ガルルモン共に復興と鎮魂の旅へ。しかし本人らのスピードどワープポイントの活用で深海神殿にはすぐに帰れる。ネプトゥーンモンとの関係も昔通り良好。
仲間達との情報共有は、主に要塞都市か深海神殿で行われている。
ガルルモン
コロナモンと共に復興と鎮魂の旅へ。また、ウィッチモンの依頼で彼女の研究材料を探しに走り回ったりなどしている。
ダルクモンには、今も変わらず片想い。
チューモン
要塞都市の民衆とは適度な距離感を保ちつつ、あまり群れはしない。野菜の皮剥きが異様に上手いと評判になっているが本人は不服。
単身、もしくはユキアグモンと共に情報収集の旅に出たりしている。
ユキアグモン
自身も完全体となりホーリーエンジェモンと対等の世代になったものの、これまでの恩と敬意から、彼とエンジェモンを変わらず「天使様」と呼び慕っている。
また、潰れた声帯は時間と共に回復してきた。
ウィッチモン
ウィッチェルニーにはたまに帰省する程度で、主にデジタルワールドの聖要塞都市を拠点に生活している。
仲間達が回収してくれる情報とマグナモンが遺したデータを元に、子供達を電脳分解から守る防護システム、人間の成体に移植する為の疑似回路の研究開発に勤しむ。
カノン
ウィッチモン曰く「とりあえず生きてはいる」とのこと。
今ではすっかり神出鬼没の流浪民。セーラー服の少女と黒い大男の二人組は、デジタルワールド各地で都市伝説になっている。
大抵の事には動じなくなった。人間界にも未練は無い。翌年あたり、父親の手で失踪宣告が申し立てられるだろう。
イグドラシルとは直接の接触を避けているものの(互いに影響を及ぼさない為に)、カノンから生まれた1FAの部位からは稀に連絡があるらしい。
ベルゼブモン
毒が無くなって以降、更に流暢に喋れるようになった。それでも口数自体は多くない。不器用さもそのまま。
流浪の身であり、かつての同行者達とは能動的にはあまり会わない。だが、彼らの復興の旅の最中にばったり再会する機会はあったようだ。
悪夢はすっかり見なくなったが、夜の間も周囲を警戒しているので睡眠は変わらず浅い。たまに熟睡できる時に限って、アスタモンの残滓が夢に現れては一方的に話し掛けてくる。
ミネルヴァモン
深海神殿で療養しつつ、兄と静かに暮らしている。
デジタマから生まれた生命を大切に慈しみながら。
<作者あとがき>
2010年8月1日、デジモン創作サロンの前身であるオリジナルデジモンストーリー掲示板NEXTに第1話を投稿してから11年半。
2022年1月22日。第38話をもって、The End of Prayersは完結いたしました。
投稿開始時は高校生。当時は全30話を予定し、連載時期も数年程度を想定しておりましたが、この通り。
しかし当時から練っていた構想、展開、描きたかったシーン等は、お陰でほぼ書き遂げられたと自負しております。
11年という月日の中。このような昔ながらのホームページを作り、エンプレという愛称もいただき、NEXTの閉鎖、サロンの開設など、デジモン創作界隈では自分も周囲もたくさんの変化がありました。
NEXTにて更新が滞っていた時期もございましたが、それでも今日まで投稿を続けたのは皆様という存在があったからこそです。意地だけではきっと、形に残せず妄想のまま終わっていたかもしれません。
ここまでお読み下さった皆様をはじめ、反応を下さった皆様、見守って下さった皆様。全ての方に心より感謝を申し上げます。
今後は、描ききれなかった挿絵や関連イラストなどを細々と更新しつつ、イベントでの書籍化やホームページのリニューアルなどをしていければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、エンプレらしく最後と最期をかけまして。
ラストは「作中で途中退場された方々」のリストで締めようと思います。
長い間ご愛読いただき、誠にありがとうございました!!!!
2022年1月22日 作者 組実
The End of Prayers
<作中死亡者リスト>
バクモン……ダルクモンとの儀式の前日、汚染デジモンにより集落ごと全滅。
ゴブリモン……外部からの汚染デジモンに噛まれ変異した。門番故の宿命。
ベアモン……里のデジモン達はゴブリモンを始めとした数人の汚染個体によって命を落としている。
ダルクモン……自らをロードさせる事でコロナモンとガルルモンの汚染を浄化。天使の里の長としての責務を果たし、二人を守るという彼女本人の願いも叶えた。
ピッドモン……神聖デジモンを探して天使の里に辿り着いたが、里は半月前すでに壊滅。その後救助したデジモンを連れ人間界へ逃れるも、リアライズ負荷に耐えられず絶命した。
テリアモン……ピッドモンらと共にリアライズするも負荷に耐えられず絶命。即死を免れた事でピッドモンにより延命措置を受けていた。最期は蒼太とコロナモンに看取られる。
ツカイモン(サイクロモン)……汚染された状態でリアライズ。負荷よりも電脳核の変異が勝り生存、そのまま進化を遂げた。ガルルモンに喉を噛まれ絶命。
ブギーモン(襲撃個体)……みちるに襲い掛かろうとした所をコロナモンとガルルモンに発見され交戦、撃破される。
ガジモン……汚染個体ではない。ダークエリアはそもそも弱肉強食。
ピコデビモン……毒により変異。しかし進化できる程のポテンシャルは無かった。
ファングモン……汚染ピコデビモンに喰われた。恐らく途中から変異もしている。
タスクモン……才能があり毒による進化を遂げようとしたが、それ以上に優秀なピーコックモンに倒された。
メトロポリスの民……毒の雨、都市機能の崩壊、究極体化した汚染個体の暴走など、様々な要因で八割近くが命を落とした。
ブレザーの女学生……ブギーモンの突発的な怒りによって命を奪われる。実は回路の苗床としてはカノンの次に優秀だった。
ブギーモン(変態)……カノンを嬲ろうと執拗に追い回すうち、ベルゼブモンを幽閉していた地下空間へ。目を覚ましたベルゼブモンに喰われる。ターゲットを見る目はあった。
クリサリモン……ベルゼブモンの銃声に誘き寄せられ喰われる。
デビドラモン……ベルゼブモンの銃声に誘き寄せられ喰われる。
ヴァンデモン……ダークエリア西部の領主は、身を隠した棺ごと毒に飲まれたらしい。フェレスモンの救援は間に合わなかった。
フーガモン……ユキアグモン、ウィッチモンと交戦し、最後はチューモンにナイフで脳天を突かれ絶命。もし生き残ってもフェレスモンのお仕置きで死んでいた。
ブギーモンズ(名無し)……ガルルモンはコロナモンを守る為にたくさん頑張っていた。
ミノタルモン……ファイラモンとチューモンとの戦闘の末、撃破される。目眩ましには弱かった。
ブギーモン(いじめっ子)……コロナモンとガルルモンへの対応が礼節に欠けていた為、フェレスモンによるお仕置きで頭を潰された。
ブギーモン(密告者)……いじめっ子の諸行をフェレスモンに密告したが、虐待を止めなかった事を追及される。逃走を図るもスティングモンに背中を穿たれ絶命。
ベタモン……毒により変異。友人を襲う前にエンジェモンに救済された。
フローラモン……生き残った仲間を探そうと壊滅した故郷に飛び込み、毒に体を溶かされる。天使の光により、少なくとも身を焼かれる苦痛からは解放された。
ピヨモン……東領の壊滅した街でひっそりと生き延びていたが、餓死。最期は自身のデータをベルゼブモンに捧げる。
シーラモン……館の厨房で身を潜めていた。毒の厄災は人間のせいだと思い込みカノンを襲うも、駆け付けたベルゼブモンによって喰われた。
レディーデビモン……東の領主。毒の汚染で自我を失い臣下と領民を喰い漁った。もう“食べられる”状態ではなかったが、ベルゼブモンは彼女を撃った。
人間の子供達……レディーデビモンによって誘拐された子供達。レディーデビモンは彼等の尊厳こそ守っていたものの、実験の過程で多くを死なせてしまった。中には生き残った者もいたが、その後汚染個体に襲われ死亡した。
ブギーモン(RW捕獲個体)……電脳核への条件付けにより死期が固定され、余命より早く命を終える。柚子の心労をこっそり気に掛けていた。ブギーモンの中では幸せな最期。
ゲソモン……食糧を奪われた怒りから誠司とユキアグモンを襲撃。シードラモンにより撃破される。
もんざえモン……アスタモンの機関銃で腹部を撃たれ死亡。遊園地が毒の影響で廃墟と化し、心身喪失していた彼は、最期に一人の来園客と出会えた。
アスタモン……ベルゼブモンとの激闘の末、勝利するも血液から毒に汚染。自害に失敗し毒に飲まれそうになるが、カノンの放った弾丸が彼を救った。分解した自身のデータは全てベルゼブモンに譲渡。戦いの中、彼の命は最期まで輝いていた。
ダークティラノモン……汚染個体。生まれ持った才能によりメタルティラノモンへ進化を遂げる。同じく完全体と成ったフレアモンらにより撃破。
ロイヤルナイツ……世界で最初に毒に飲まれたのがロードナイトモンだった為、毒はウイルス種に適合するように成った。
マグナモン……ほぼ過労死。過去の厄災から現在まで、身を削り天の塔を維持してきた。度重なる実験の中には自らの電脳核でテストしたものもあったという。最期まで良心の呵責に苛まれながらも、選ばれし子達に全てを託した。
ディアナモン……汚染個体との戦闘により絶命。最期は妹に看取られた。
マルスモン……汚染個体との戦闘により絶命。最期は兄に看取られた。
選ばれし子供たち(初代)……ある者はパートナーの戦闘に巻き込まれ、ある者は怪我と疾病で、ある者は肉体を維持できず、また多くはマグナモンとクレニアムモンの未熟さ故に命を落とした。彼らの肉体と回路の情報は、ひとつも無駄にされる事なくマグナモンの研究に活用された。
風無未春……小さな身体は電脳回路の摘出に耐えられなかった。そもそも長期に亘るデジタライズで肉体が変質しており、既にリアルワールドには戻れない状態であった。
クレニアムモン……最後の騎士は侵入者達を相手に善戦、圧倒的優位を取っていたが、死に損ないの不意撃ちと主君の眩い光は彼に大きな隙を生んだ。
ヴァルキリモン……電脳核を代償に、彼は全てをやり遂げた。最期の眠りは愛しい夏の思い出と共に。
コロナモン……何度も死んで何度も生まれた。蓄積された戦闘データが、彼をデジタマから直接成長期の状態で誕生させた。
ガルルモン……何度も死んで何度も生まれた。蓄積された戦闘データが、彼をデジタマから直接成熟期の状態で誕生させた。
<番外:仮死状態からの生還者>
蒼太と花那……電脳化の影響で、少年と少女の肉体はその実体を維持できなくなった。しかし仲間達の尽力もあり、かつての幼い少女と同じ道は歩まなかった。
カノン……毒に侵されたベルゼブモンと繋がった、最初の時点で肉体は変異を始めていた。神を産み落とした肉体は活動を停止させたが、再びベルゼブモンの回路と繋った事で奇跡の紋章が発現。神の奇跡は彼女を蘇生し、その存在を半実体・半電脳体の生命へと変換した。
THE END